15.平方根とは?

(1)
言葉の意味からいきます。

平方」とは・・・?

平方」は「2乗」のこと。面積の単位「平方cm」でおなじみだ。1平方cmは,一辺の長さが1cmの正方形の面積,1×1=1cm2からも明らかだ。

は「根()」なのだが,数学的には「根(こん),何かの元になるもの」という意味合いで使われる。

つまり,平方根とは,「2乗するときの元になるもの」というのが「漢字的」な解釈である。ここから,
ある数の平方根・・・2乗するとその数になる数
という意味になる。



(2)
じゃあ,ここまでいいとして,いろいろな数の平方根について考えてみよう。
その前に,もう少し前説ね。

○ 正の数の「平方根」必ず2つあるということ。1つは正の数,もう1つは負の数である。

○ それから,どんな数の平方根でも統一的に表せるように,「√」という記号がある。この記号は英単語「root(ルートゥ)」に由来。rootは「根(ね)」という意味である。「平方根」という日本語も,これをもとに和訳されたのであろう。

ここまでのまとめ

2乗するとaになる数(aの平方根)・・・√a(正の方),-√a(負の方)


(3)
・3の平方根(2乗すると3になる数)は,√3,-√3
 √3は「2乗すると3になる数(のうち正の方)」だから,(√3)2=3
 -√3は「2乗すると3になる数(のうち負の方)」だから,(-√3)2=3

・4の平方根(2乗すると4になる数)は,√4,-√4
 √4は「2乗すると4になる数(のうち正の方)」だから,(√4)2=4
 -√4は「2乗すると4になる数(のうち負の方)」だから,(-√4)2=4

√3と√4の決定的な違いは,√4は「√なしの数」に直せるということ。√4=2,-√4=-2である。これらは4つとも「2乗すると4になる数」に変わりはないのだから。
このように,ルートの中の数がある数の2乗になっているときは,ルートなしで表すことができる。(テストでは,計算結果が√4になった場合,2に直さないとマルにならない)


(4)
逆に,「√5とは,どーゆー数か?」と聞かれたら・・・。
「5の平方根(2乗すると5になる数)のうちの,正の方」とよどみなく答えられるように。

ルートの中が小数・分数でも,何も変わらない。


仕上げに問題。次の問いにスラスラ答えられれば,平方根の基本はバッチリ。そうでない人は,本文を何度も読み直すこと。

(1)5の平方根を求めなさい。

(2)25の平方根を求めなさい。

(3)-√2はどのような数か。言葉で説明しなさい。

(4)√6を2乗すると?

(5)√36を2乗すると?




答え
(1)√5と-√5(±√5)

(2)5と-5(±5)

(3)2の平方根(2乗すると2になる数)のうちの,負の方

(4)6

(5)36




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